設立趣意書

平成14年11月吉日

 21世紀におけるわが国の精神医療・福祉は在宅での外来医療・福祉を基本とし、その上で必要最低限度の入院医療を行うという医療理念を実現させなければなりません。これ を踏まえて有機的かつ緊密な病診連携を計るべきであると思います。この基本理念の実現のためには既成の入院医療を中心にした精神医学に対して外来医療中心の精神医学を確 立し、新世紀に相応しい精神医療を推進することが望ましいと考えます。
 1967年厚生省の招聘によりWHOの顧問として来日した D.Clarkがわが国の精神医療の実態を調査して提出した厳しい批判的勧告書をわが国は受け入れず当時20万床弱であった精神病床数はその後36万床にまで増え続け、他方欧米先進国の精神病床数は減少し 続けました。この約40年間に両者の状況は完全に逆転し、わが国における外来中心の精神医療への転換及び社会復帰に対する施策の立ち遅れは著しく、1960年当時の判断の誤り が欧米先進国において推進されてきたノ-マライゼ-ションに逆行する状況をわが国に生み出す結果になりました。
 さて、新しい時代に即した外来医療中心の新しい精神医療・福祉体制を構築するという立場からわが国の精神医療・福祉の現状を見る時、以下のような問題点があると思われます。 第一に、近年漸くわが国でも人権問題とも絡み、外来中心主義と社会復帰対策の重要性が謳われるようになりましたが、現在もなお社会復帰のための受け皿は極めて不十分 であります。また、精神医学教育も入院中心の精神医学の域を脱しておりません。また、外来診療では数からいえば精神分裂病以外のうつ病、神経症などがはるかに多いのが実情です。また、分裂病自体も軽症化するなどその病態は著しく変化し、呼称の変更も検討さ れました。 第二に、近年従来の精神医学の成書にはみられない新しい病態がしばしば見られるようになりまた。特に十歳台の青少年の社会的問題行動、また、引きこもりや暴力などに関わるさまざまな行動障害、さらには従来の診断の尺度に合わない人格障害や性障害などの範疇と思われる病態も少なくありません。評論家的発言は多々ありますが、精神医療の現場ではその対応に戸惑いが多く、精神科医としてその社会的責任を十分果たしていると自信をもって言える人は決して多くないと考えます。新しいDSM、ICDなどの診断基準、APAの治療ガイドラインも導入されておりますが、日常診療のなかで十分活用できるまでに成熟したものにはなっていないのが現状と思われます。 第三に、つとに社会問題化している高齢社会化に伴う高齢精神障害問題、また薬物・アルコ-ル依存、自殺などの社会病理現象的課題への外来医療の立場からの治療・対処法も再検討する必要があると思われます。

 以上の観点から、精神科診療所、総合病院精神科、精神科病院外来とそのサテライト診療所も増加している昨今、医療の基礎をなすのは医学であるという視点から、タイミングを逸することなく、地域精神医療の第一線で日夜健闘している精神科医の実用に耐え得る「外来精神医学」を確立することが我々外来医療に携わっている者の責務であり、それに向けて多少でも貢献できればとの思いから2000年1月に外来臨床精神医学懇話会を設立しこの度2年間の実績を踏まえて本学会への発展を企図しました。同憂の方々のご理解、 ご協力を切にお願い申し上げる次第でございます。

「日本外来臨床精神医学会」設立準備委員会                  

会則

2011.2.19

第1章 総 則
(名称)
第1条 この学会は、日本外来臨床精神医学会という。
英文表記 The Japanese Society of Clinical Outpatient Psychitry (JCOP)

(事務局)
第2条 この学会は、(主たる)事務局を「〒354-0018 埼玉県富士見市西みずほ台1-21-4
「富士見メンタルクリニック」内に置く。

(支部)
第3条 この学会は、理事会の議決を経て、必要の地に支部を置くことができる。

第2章 目的及び事業
(目的)
第4条 この学会は、外来臨床精神医学・医療・保健・福祉に関する学理及びその応用についての研究発表、知識の交換、会員相互及び内外の関連学会との連携協力を行うことにより、外来臨床精神医学の進歩普及を図り、もってわが国の学術の発展及び精神障害者の福利の増進に寄与することを目的とする。

(事業)
第5条 この学会は、前条の目的を達成するために次の事業を行う。

  (1) 研究発表会、講演会等の催し
  (2) 学会誌その他の刊行物の発行
  (3) 研究の奨励及び研究業績の表彰
  (4) 関連学術団体との連携及び協力
  (5) 国際的な研究協力の推進
  (6) その他目的を達成するために必要な事業

第3章 会員

(種別)
第6条 この学会の会員は、次の通りとする。
  (1) 正会員 外来精神医学に関し学識経験を有する医師
  (2) 賛助会員 この学会の事業を援助する個人又は団体
  (3) 名誉会員 精神医学の発展に関し功績が特に顕著な者で、総会の議決をもって推薦された者

(入会)
第7条 会員になろうとする者は、理事1名の推薦を得、所定の入会申込み用紙を理事長に提出し、理事会の承認を受けなければならない。ただし、名誉会員に推薦された者は、入会の手続きを要せず、本人の承諾をもって会員となるものとする。(入会金及び会費)

第8条 この学会の入会金及び会費は総会の議決をもって別に定める。
   2 名誉会員は、入会金及び会費を納めることを要しない。
   3 既納の入会金及び会費は、原則として返還しない。

(資格の喪失)

第9条 会員は、次の事由によってその資格を喪失する。

  (1) 退会したとき。
  (2) 死亡し、若しくは失踪宣言を受け、または団体である学会が解散したとき。
  (3) 除名されたとき。

(退会)

第10条 会員が退会しようとするときは、所定の退会届を理事長に提出し、理事会の議決を得て、任意に退会することができる。

(自然退会)

第11条 年会費を4年以上滞納したときは自然退会とすることができる。

第12条 会員が次の各号の一に該当するときは、理事長が総会の議決を経てこれを除名することができる。

  (1) この学会の名誉を傷つけ、又はこの学会の目的に違反する行為があったとき。
  (2) この学会の会員としての義務に違反したとき。

第4章 役員、代議員及び職員

(役員)
第13条 この学会には、次の役員を置く。

  (1) 理事 20名(うち理事長1、副理事長若干名及び常務理事若干名)
  (2)なお(1)のほか理事長推薦の理事若干名を置くことができる。この際総会の承認を必要とする。
  (3) 監事 2名又は3名

(代議員)
第14条 この学会に50名以上100名以内の代議員を置く。

(役員の選任)
第15条 理事及び監事は、総会で選任し、理事は、互選で理事長及び常務理事を定める。
    2 理事及び監事は、相互に兼ねることができない。

(理事の職務)

第16条 理事長は、この学会の業務を総理し、この学会を代表する。
   2 理事長に事故あるときは、又は理事長が欠けたときは、あらかじめ理事長が指名した順序により副理    事長がその職務を代理し、又はその職務を行う。
   3 常務理事は、理事長を補佐し、理事会の議決に基づき、日常の事務に従事し、総会の議決した事項を    処理する。
   4 理事は理事会を組織して、この会則に定めるもののほか、この学会の総会の権限に属せしめられた事    項以外の事項を議決し、執行する。

(監事の職務)
第17条 監事は、この学会の業務及び財産に関し、次の号に規定する職務を行う。

  (1) 学会の財産の状況を監査すること。
  (2) 理事の業務執行の状況を監査すること。
  (3) 財産の状況又は業務の執行について不整の事実を発見したときはこれを理事会
     又は総会に報告すること。
  (4) 前号の報告をするため必要があるときは、理事会又は総会を招集すること。

(役員の任期)
第18条 この学会の役員の任期は、2年とし、再任を妨げない。
   2但し、代議員が選挙なしに留任(2期)となった場合は、同期の間役員も留任できるものとする。
   3 補欠又は増員により選任された役員の任期は、前任者又は現任者の残留期間とする
    4 役員は、その任期満了後でも後任者が就任するまでは、なおその業務を行う。

(役員の解任)
第19条 役員が次の各号の一に該当するときは、理事現在数及び代議員現在数の各々の4分の3以上の議決により理事長がこれを解任することができる。この場合、理事会及び総会で議決する前にその役員に弁明の機会を与えなければならない。

  (1) 心身の故障のため職務の執行に堪えないと認められたとき。
  (2) 職務上の業務違反その他役員たるにふさわしくない行為があると認められたとき。

(役員の報酬)
第20条 役員は、有給とすることができる。
   2 役員の報酬は、理事会の議決を経て理事長が定める。

(代議員の選任)
第21条 代議員は、正会員の中から、別に定める代議員選挙規則に従い選挙により選出し、総会の承認を得るものとする。
   2 代議員に欠員が生じた場合は、前項の代議員選挙規則に従い対処する。

(代議員の職務)
第22条 代議員は、正会員を代表して総会に出席し、審議事項を議決する。

(代議員の任期)
第23条 代議員の任期は2年とする。ただし、再任を妨げない。
    2 欠員又は増員により選任された代議員の任期は、前任者又は現任者の残任期間とする。
    3 代議員は、その任期満了後でも後任者が就任するまでは、なおその職務を行う。

(代議員の解任)
第24条 代議員が次の各号の一に該当するときは、理事現在数及び正会員現在数の各々の4分の3以上の議決により、理事長がこれを解任することができる。
  (1) 心身の故障のため職務の執行に堪えないと認められるとき。
  (2) 職務上の義務違反その他役員たるにふさわしくなお行為があると認められるとき。    

(代議員の報酬)
第25条 代議員は、無報酬とする。

(事務局及び職員)
第26条 この学会の事務を処理するため、事務局及び必要な職員を置く。
    2 職員は、理事長が理事会の承認を経て任免する。
    3 職員は、有給とする。

第5章 会議

(理事会の招集)
第27条 理事会は、毎年1回以上理事長が招集する。ただし、理事長が必要と認めたときは、又は理事現在数の3分の1以上から会議に付議すべき事項を示して理事会の招集を請求されたときは、理事長は、その請求があった日から30日以内に臨時理事会を招集しなければならない。
 2 理事会の議長は、理事長とする。

(理事会の定足数)
第28条 理事会は、理事現在数の3分の2以上の者が出席しなければ、議事を開き議決することができない。ただし、当該議事につき書面をもってあらかじめ意思を表明した者は、出席と見なす。
 2 理事会の議事は、この会則に別段の定めがある場合を除くほか、出席理事の過半数をもって決し、可否同数のときは、議長の決するところによる。

(総会の構成)
第29条 総会は、代議員をもって構成する。

(総会の議長)
第30条 通常総会は、毎年1回(年度開始3ヶ月以内に)理事長が招集する。
  2 臨時総会は、理事会が必要と認めたとき、理事長が招集する。
  3 前項のほか、正会員現在数の5分の1以上から会議に付議すべき事項を示して総会の招集を請求されたと きは、理事長は、その請求があった日から60日以内に臨時総会を招集しなければならない。
  4 総会の招集は、少なくとも10日以前に、その会議に付議すべき事項、日時及び場所を記載した書面をもって代議員に通知する。
  5 正会員は、総会に出席して意見を述べることができる。

(総会の議長)
第31条 総会の議長は、会議のつど、出席代議員の互選で定める。

(総会の議決事項)
第32条 総会は、この会則に定めるもののほか、次の事項を議決する。

  (1) 事業計画及び収支決算についての事項
  (2) 事業報告及び収支予算についての事項
  (3) 正味財産増減計算書、財産目録及び貸借対照表についての事項
  (4) その他この学会の業務に関する重要事項で理事会において必要と認めるもの

(総会の定則数)
第33条 総会は、代議員現在数の過半数の者が出席しなければ、会議を開き議決することができない。ただし、当該議事につき書面をもってあらかじめ意思を表示した者及び他の正会員を代理人として表決を委任した者は、出席者と見なす。
 2 総会の議事は、この会則に別段の定めがある場合を除くほか、代議員の出席者の過半数をもって決し、可否同数のときは、議長の決するところによる。

(会員への通知)
第34条 総会の議事の要領及び議決した事項は、全会員に通知する。

(議事録)
第35条 すべての会議には、議事録を作成し、議長及び当該会議において選任された出席者の代表2名以上が署名捺印の上、これを保存する。

第6章 資産及び会計

(資産の構成)
第36条 この学会の資産は、次のとおりとする。

  (1) 設立当初の財産目録に記載された財産
  (2) 入会金及び会費
  (3) 資産から生じる収入
  (4) 事業に伴う収入
  (5) 寄付金
  (6) その他の収入

(資産の管理)
第37条 この学会の資産は、理事長が管理し、保管する。

(事業計画及び収支予算)
第38条 この学会の事業計画及びこれに伴う収支予算は、理事長が編成し理事会及び総会の議決を経て決定し、施行する。

(収支決算)
第39条 この学会の収支予算は、理事長が作成し、財産目録、貸借対照表、事業報告書及び正味財産増減計算書並びに会員の異動状況書とともに、監事の意見を付け、理事会及び総会の承認を受けなければならない。

(事業年度)
第40条 この学会の事業年度は、毎年1月1日に始まり、同年12月31日に終わる。

第7章 会則の変更及び解散

(会則の変更)
第41条 この会則は、理事現在数及び代議員現在数の各4分の3以上の議決を経なければならない。

(解散)
第42条 この学会の解散は、理事現在数、代議員現在数及び正会員現在数の各々の4分の3以上の議決を経なければならない。

(残余財産の処分)
第43条 この学会の解散に伴う残余財産は、理事現在数及び正会員の各々の4分の3以上の議決を経なければならない。

第8章 雑則 この学会の事務所に、次の書類及び帳簿を備えなければならない。

  (1) 会則
  (2) 会員名簿
  (3) 役員及びその他の職員の名簿及び履歴書
  (4) 財産目録
  (5) 資産台帳及び負債台帳
  (6) 収支支出に関する帳簿及び証拠書類
  (7) 理事会及び総会の議事に関する書類
  (8) 収支予算書及び事業計画書
  (9) 収支決算書及び事業報告書
  (10) 貸借対照書
  (11) 正味財産増減計算書
  (12) その他必要な書類及び帳簿

 2 前項第1号から第5号までの書類、同項第7号から第111号までの書類は永久、 同項第6号の帳簿及び書類は10年以上保存しなければならない。

(細則)

第44条 この会則の施行についての細則は、理事会及び総会の議決を経て、別に定める。

附則

1 この会則は、設立総会の日(平成15年1月26日)から施行する。
2 第12条及び第13条の規定にかかわらずこの学会の設立第1期の役員及び代議員は、別紙のとおりとする。
3 第27条及び第32条の規定にかかわらず、学会設立のための第1回理事会及び第1回総会の定足数は、出席理事及び正会員数をもって定則数とする。
4 従来の外来臨床精神医学懇話会に属した権利義務の一切は、この学会が継承する。
以上
 
< 施 行 細 則 >

(入会金及び年会費)
第1条 入会金は、徴収しない。
   2 年会費は、以下のとおりとする。
(1) 正会員
開設医:1万円(A会員)
その他(勤務医等):5千円(B会員)
(2)賛助会員
個人(看護師(N)、精神保健福祉士(psw)、ケアマネージャー、臨床心理職(cp)薬剤師等):5千円
団体:1万円(A会員に準ずる)
(3)名誉会員:免除

(顧問及び相談役)
第2条 この学会は、総会の議決を経て顧問(医師)を委嘱することができる。
   2 理事長は、理事会の議決を経て相談役(医師以外)を委嘱することができる。

(事務局長及び事務局支部)
第3条 理事長は、事務局長及び事務局長補佐(いずれも正会員)を任命する。
   2 理事長は、理事会の承認を経て、事務局支部をおいた場合は事務局支部長及び事務局支部長補佐      (いずれも正会員)を任命することができる。

(施行細則の変更)
第4条 施行細則は、理事会の議決を経て変更することができる。

< 経 過 措 置 >

1. 外来臨床精神医学懇話会(CPO)会員は、この学会の正会員に移行する。
2. CPO世話人は、この学会の代議員に移行する。
3. CPO顧問は、第1期(平成15年度及び16年度)の年会費を免除する。
4. その年度の1月1日に満77歳(喜寿)に達した正会員の年会費は免除する。(平成27年7月末をもって廃止)
5. 代議員及び理事の定数は第1期(平成15年及び16年度)は会則第12条、第13条の規定にも拘わらず、希望者及び推薦された正会員数をもって定数として、代議員会、総会及び理事会を構成する。
6. 前項(5)の規定は理事会の議決により延期することができる。
7.第1,2期に次いで今後も理事会の定足数は、会則第27条、第32条の規定にも拘わらず、その都度理事会の決議を経てその理事会の出席者数を持って定足数とする。
以上